トランプ政権と日本・アジア 2017

米国株や為替に影響する時事問題を中心に政治動向をウォッチ。今さら聞けない常識も再確認。

【東京オリンピック】開催までの日程と五輪特需が及ぶ企業とは

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(ホテルニューオータニ東京。出所はWIKI画像)

  東京オリンピックは2020年7月24日~8月9日に開催される予定なので、開催まであと3年を切りました。

 2018年版の『四季報業界地図』を見ると「注目業界」の中で取り上げられ、開催までの日程や関連企業が紹介されています。

 読んでみると、知っているようで知らない基本的な情報が網羅されていました。

 オリンピック関連の報道は意外と断片情報が多いので、今回はニュースを読む前に知っておきたい基礎知識を整理してみます。

五輪開催までの日程

 まず知っておきたいのは五輪開催までの日程です。

 工事日程と関連企業も踏まえたスケジュールを見てみます。

  • 2017年夏以降:大会マスコットを発表
  • 2017年11月:有明体操競技場着工(施工:清水建設)
  • 2017年12月:大井ホッケー競技場着工(施工:未定)
  • 2018年:東京五輪のボランティア募集開始
  • 2018年2月:平昌冬季五輪開催(9日~25日)
  • 2018年春~秋:築地市場が豊洲市場に移転
  • 2018年9月:江の島でセーリングの五輪事前大会
  • 2019年:五輪チケットの販売開始(時期未定)
  • 2019年6月:大井ホッケー競技場竣工
  • 2019年7月:五輪のテストイベントを開催
  • 2019年夏:聖火リレーの経路決定
  • 2019年10月:有明体操競技場竣工
  • 2019年11月:新国立競技場竣工(施工:大成建設JV)
  • 2019年12月:有明アリーナ(施工:竹中工務店JV)
  • 2019年12月:オリンピックアリアティクスセンター(施工:大林組JV)
  • 2019年12月:海の森水上競技場(施工:大成建設JV)
  • 2019年12月:五輪選手村竣工
  • 2020年春:聖火リレーの開始
  • 2020年3月?:環状二号線の地上部道路が開通
  • 2020年夏:選手団が事前キャンプ開始
  • 2020年7月24日:東京五輪開始(~8月9日)
  • 2020年8月25日:東京パラリンピック(~9月6日)

五輪会場の工事進捗状況

 最近の報道では、五輪開催まで3年を切った7月25日に、日経電子版が各会場の工事進捗状況を報じていました(「インフラ整備 急ピッチ 東京五輪まで3年 使用日程や期間見通せず」。

 その要旨で最近の工事状況を見てみます。

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★東京臨海部の中央防波堤

競技コースになる水路の水位を調節する水門工事の真っ最中。

★江の島周辺(神奈川県:セーリング会場)

6月下旬には島に渡る道路橋の拡幅工事に入り、小田急電鉄は片瀬江ノ島駅を改修する。ただ、「競技のコースが未確定で、漁業関係者との補償交渉もままならない」という。

★埼玉スタジアム2002(サッカー会場)/さいたまスーパーアリーナ(バスケ会場)

カフェテリアや洋式トイレなどを整備。県は2016年9月に組織委が示した11カ月間を8週間に短縮するよう要請するも返答なし。五輪の使用期間が長引けば顧客の興行主を失いかねない。

★幕張メッセ(千葉県:レスリング会場)

20年4~9月の使用を求める組織委などに「少し長すぎる」(森田健作知事)と短縮を求める。展示会やイベントは開催の2~3年前から打ち合わせが必要。県は「一日も早く回答が欲しい」(経済政策課)。

★釣ケ崎海岸(千葉県:サーフィン会場)

観客誘導ルートの確保が課題。町の玄関口であるJR上総一ノ宮駅は改札口が海岸と反対側の西側にしかなく、観客が押し寄せた場合の安全性を懸念する声が出ている。

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 豊洲移転だけでなく、各地の会場の工事も予断を許さない状況が続いています。

五輪の経済効果と特需が期待される企業 

 東京都の試算によれば、2013年から2030年までの経済効果は全国で32兆円、雇用創出効果は194万人。

 2018年版の『四季報業界地図』は、五輪特需が期待できる企業として以下の各社を挙げています。

  • 建設/建設素材:大成建設、大林組、清水建設、鹿島、竹中工務店、太平洋セメント、住友大阪セメント、新日鐵住金、JFEHD
  • 放送/広告:電通、日本テレビHD、スカパーJSATHD、WOWOW
  • 宿泊/観光/交通:ホテルオークラ、西武ホールディングス、東武鉄道、オリエンタルランド、日本空港ビルディング
  • 設備/設営:ヒビノ、セレスポ、スペース、乃村工藝社、丹青社
  • 警備:アルゾック、セコム、CSP、TOA、能美防災
  • スポーツ用品:アシックス、ミズノ、デサント、ヨネックス、コナミHD

 また、2018年版の『日経業界地図』では関連企業として以下の各社を紹介しています。

  • 会場建設・運営:電通、鹿島、清水建設、大成建設、三井不動産、三菱地所、JR東日本、東京急行電鉄
  • 在日外国人関連:帝国ホテル、ホテルオークラ、三越伊勢丹ホールディングス、Jフロントリテイング、ヤマダ電機、エディオン、アシックス、ミズノ

 主なスポンサーとしては以下の企業が名をつらねています。

(ブリヂストン、パナソニック、トヨタ、NTT、アサヒビール、キャノン、NEC、富士通、東京海上日動火災保険、日本生命保険、野村ホールディングス、アシックス、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、三井不動産、明治、LIXIL)

 日経業界地図が関連企業やスポンサーとして挙げた企業と四季報が特需を期待する企業は重なっています。果たしてこの企業に五輪特需は及ぶのでしょうか。

五輪に合わせて都心で超高層マンション建設が続く

 2018年版の『日経業界地図』が注目しているのは、都心での超高層マンションの建設です。都心でのホテルの開業時期が紹介されています。

  • 2013年12月:東京マリオットホテル
  • 2014年6月:アンダーズ東京/アマン東京
  • 2016年7月:ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町(建て替え)/星のや東京
  • 2018年:ハイアットセントリック銀座東京
  • 2019年:ホテルオークラ東京本館(建て替え) 

五輪の懸念事項:豊洲移転の遅れ

 ただ、オリンピックの懸念事項として、元来の予定では16年11月に終わるはずだった豊洲移転が1年半ほど遅れることです。

 産経ニュース(2017.8.28)は〔小池百合子知事「豊洲移転は18年6月以降」〕と題して都議会臨時会での発表を報じています。

(都議会で)豊洲市場(江東区)で実施する追加の土壌汚染対策工事費など約55億円の補正予算案を審議する臨時会が始まった。本会議で小池百合子知事が「追加工事終了後、専門家会議の確認を経て来年6月上旬に完了すると見込んでいる。具体的な移転時期はそれ以降となる」と述べた。移転時期は今後、業界団体との協議で決める。 

 本来、16年末に終わっていた話が、18年6月までずれ込むというのは、懸念すべき話です。

 築地再整備の合理性も含めて、今後、この問題が大ごとにならないかどうかを、しっかりとウォッチングしていく必要があります。