トランプ政権と日本・アジア 2017

米国株や為替に影響する時事問題を中心に政治動向をウォッチ。今さら聞けない常識も再確認。

都市ランキングでパリとロサンゼルス(五輪開催地)を比較してみた

f:id:minamiblog:20170915063746j:plain

(リマ市の裁判所)※本記事の写真はみなWIKI画像

  国際オリンピック委員会(IOC)は9月13日にオリンピックの開催地を正式発表しました。

 2024年の五輪はパリ、2028年の五輪はロサンゼルスで開催されます。

 これは、7月31日時点で合意がなされていた話ですが、二つの都市はペルーのリマで開催されたIOC総会でプレゼンし、総会での投票で開催が正式に承認されました。

 パリは100年ぶり、ロサンゼルスは44年ぶりの開催になります。

 アメリカでの五輪開催は1996年のアトランタ大会以来でもあります。

 今回の選考では、当初、招致を目指していた都市がコストを理由に相次いで撤回。

 この二都市が最後まで残りました(どちらの都市も大会開催に必要な施設の9割が整備されているので、他の都市よりも負担はかかりません)。

 ところで、この2市の世界都市ランキングでの順位づけは、どうなっているのでしょうか。

世界都市ランキング:人口1位~20位

 まず、この二都市を比較してみます(人口は2016年の国連データ)

 市を中心とした経済圏の規模で見るとロサンゼルス都市圏の人口は1232万人。その「域内総生産」は2015年時点で8605億ドル)。略称はLAであり、最近のヒット映画の「ラ・ラ・ランド」の「ラ」はLAを意味しています。ハリウッドはロサンゼルス市にあり、アメリカのエンターテイメント産業の中心地になっています。

f:id:minamiblog:20170915063446j:plain

(ロサンゼルスの風景)

 一方、パリ都市圏の人口は1093万人。域内総生産で見ると2015年時点で8221億ドル。いわずと知れたフランスの首都で、その都は最も古い地域を中心にエスカルゴのように新地域が付け加えられています。

 パリはフランス文化を象徴し、ハリウッドはアメリカ文化を象徴する都市なので、ロサンゼルスVSパリの五輪招致競争は、米国と欧州の文化のバトルだったのかもしれません。

f:id:minamiblog:20170915063220j:plain

(パリの風景)

 前掲の国連資料で2016年の人口と2030年の人口予測を見てみます

(出所:The World’s Cities 2016 ※2016年人口⇒2030年人口予測)

  • 1位:東京(日本)3814万⇒3719万
  • 2位:デリー(インド)2645万⇒3606万
  • 3位:上海(中国)2448万⇒3075万
  • 4位:ムンバイ(インド)2136万⇒2780万
  • 5位:サンパウロ(ブラジル)2130万⇒2344万
  • 6位:北京(中国)2124万⇒2771万  
  • 7位:メキシコシティ(メキシコ)2116万⇒2387万/li>
  • 8位:大阪(日本)2034万⇒1998万
  • 9位:カイロ(エジプト)1913万⇒2450万 
  • 10位:ニューヨーク(米国)1860万⇒1989万
  • 11位:ダッカ(バングラデシュ)1824万⇒2738万
  • 12位:カラチ(パキスタン)1712万⇒2484万  
  • 13位:ブエノスアイレス(アルゼンチン)1533万⇒1696万
  • 14位:コルカタ(インド)1498万⇒1909万 
  • 15位:イスタンブール(トルコ)1437万⇒1669万
  • 16位:重慶(中国)1374万⇒1738万 
  • 17位:ラゴス(ナイジェリア)1366万⇒2424万
  • 18位:マニラ(フィリピン)1313万⇒1676万 
  • 19位:広州(中国)1307万⇒1757万
  • 20位:リオジャデネイロ(ブラジル)1298万⇒1417万
  • 21位:ロサンゼルス(米国)1232万⇒1326万
  • 22位:モスクワ(ロシア)1226万⇒1220万
  • 23位:キンシャサ(コンゴ)1207万⇒2000万
  • 24位:天津(中国)1156万⇒1466万
  • 25位:パリ(フランス)1093万⇒1180万

 人口で見たランキングで比較すると、デリーやムンバイ、コルカタといったインド都市や、上海や北京、重慶や広州といった中国都市が目立ちます。中でもデリー市は2030年までに960万人の人口増が予測されていました。

 そのほか、ダッカやキンシャサでも急激な人口増が見込まれています。

 また、東京都市圏が2030年に世界ナンバーワンの人口を保つと予測されているのも印象的です。

世界都市ランキング:グローバル都市指標/展望

 経営コンサル企業の「A.T. カーニー」は2017年の5月末に「Global Cities 2017」(世界都市指標2017)を発表しました。

 この企業は「2050年には世界人口の3分の2が都市部に住む」という予測に基づき、都市の発展状況をつかむために毎年、ランキングを作成しています。

 この都市ランキングは128都市を対象にした2つのランキングからなります。

 その一つは、「ビジネス活動」 (30%)、「人的資源」 (30%)、「情報交換」 (15%)、「文化的経験」 (15%)、「政治的関与」 (10%)の五指標で見る「グローバル都市指標」(Global Cities Index)。

 もう一つは「個人の幸福度」 (25%)、「経済」 (25%)、「イノベーション」 (25%)、「ガバナンス」 (25%)の四指標で見る「グローバル都市展望」(Global Cities Outlook」)です。

 その両者の順位はここ3年間で以下のように推移しました。

(順位変動は2015⇒2016⇒2017。出所は「2016グローバル都市調査」と「2017グローバル都市調査」)

【グローバル都市指標】

  • ニューヨーク:1位⇒2位⇒1位
  • ロンドン:2位⇒1位⇒2位
  • パリ:3位⇒3位⇒3位
  • 東京:4位⇒4位⇒4位
  • 香港:5位⇒5位⇒5位
  • シンガポール:8位⇒8位⇒6位
  • シカゴ:7位⇒7位⇒7位
  • ロサンゼルス:6位⇒6位⇒8位
  • 北京:9位⇒9位⇒9位
  • ワシントンD.C:10位⇒10位⇒10位

【グローバル都市展望】

  • サンフランシスコ:1位⇒1位⇒1位
  • ニューヨーク:4位⇒2位⇒2位
  • パリ:19位⇒13位⇒3位
  • ロンドン:2位⇒4位⇒4位
  • ボストン:3位⇒3位⇒5位
  • メルボルン:15位⇒15位⇒6位
  • ミュンヘン:7位⇒9位⇒7位
  • ヒューストン:6位⇒5位⇒8位
  • ストックホルム:8位⇒7位⇒9位
  • モスクワ:?⇒35位⇒10位 

 全体的にはグローバル都市展望のほうが順位変動が激しく、パリやメルボルン、モスクワが急上昇しています。

 東京は2016年に19位でしたが、2017年には23位へと順位を下げています。モスクワは35位から突然に10位にまで躍進しました。

 さすがに五輪を招致するだけはあって、パリやロサンゼルス、東京はこの二つのランキングの中に名前をつらねています。