トランプ政権と日本・アジア 2017

米国株や為替に影響する時事問題を中心に政治動向をウォッチ。今さら聞けない常識も再確認。

コミーFBI前長官の証言のポイント(抜粋・和訳)トランプ氏は何を要求した? 

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(ホワイトハウスのグリーンルーム。出所はWIKI画像)

  コミーFBI前長官が議会証言のために用意した文書が英字新聞では公開されています。

 特に、その中で、大統領とのやり取りにあたる箇所を英和対訳の抜粋で見てみます。

 果たして、トランプ氏は何を要求したのでしょうか。

(今回の英文記事の出所:Read: James Comey's prepared testimony before the Senate Intelligence Committee Thursday - Vox

トランプ大統領「忠誠心を期待している」

1月27日:ディナー

(略)

 グリーンルームの中央にある小さな楕円形のテーブルに座っているのは、私たち二人だけだ。 2人の海軍の執事がが私たちを待っていた。その二人は食べ物と飲み物を提供する時にだけ部屋に入った。

 大統領は私がFBI長官として留任したかったかどうかを聞いてきた。私は変だなと思った。なぜかというと、以前の会話でも、すでに2回ほど、この話をしたからだ。私は滞在することを望んだ。彼は、多くの人々が私の仕事に期待していたと述べた。私が前年に行った行為を考えれば、もし私が離職を望めば、彼は理解してくれただろう。

 私の本能は、1対1の設定と、私の地位についての最初の議論にみせかけたことは、この夕食は、少なくとも部分的に、私に何らかの援助関係を求める行為であると告げていた。行政府の中で、 FBIが伝統的に独立した地位にあったので、これは私を大いに悩ませた。 

 私は自分の仕事が大好きで、10年間任期を全うしたいと答えました。そして、置かれた状況に不安になったので、政治的な文脈で私にとってはそうなることを「信頼」できないと付け加えた。

 しかし、彼はいつも私が本当のことを述べることをあてにしていた。そのため、私は政治的に誰の側にもない。政治的な意味では、あてにできない存在だと述べた。私は彼(大統領)が最も関心を持つ領域にいるとも付け加えました。 

 少し経つと、大統領は「私には忠誠心が必要だ。忠誠心を期待している」と言いました。私は、ぎこちない沈黙の中で、動かず、語らず、表情を変えたりできませんでした。我々は静かにお互いを見た。その後、会話は続き、彼は夕食の終わり頃に執務に戻った。

 ある時、私は、なぜFBIと司法省がホワイトハウスから独立することが非常に重要なのかを説明した。私はそれは逆説であると述べた:歴史の中で、いくつかの大統領は、 "問題"が正義のゆえに生まれたので、部署を閉鎖しようと試みた。しかし、その境界が曖昧になれば、その機関と仕事への国民の信頼を損ない、最終的に問題が悪化してしまう。

 夕食の終わり頃、大統領は私の仕事についての話題に戻り、マティス、セッションズらの多くが、私を評価していたと述べた。私は留任したかったので非常にうれしく思った。

 彼は「忠誠心が必要だ」と述べ、私は「私はいつも正直になる」と答えた。彼は止まり、「私が欲しいのは正直な忠誠心だ」と言った。

 私は「あなたはそれを私から得ることができる」と言った。しかし、そこで話すのをやめた。夕食の直後に作ったメモに書いたように、「正直な忠誠心」という言葉は違う意味で理解できるが、それをさらに推進するのは生産的ではないと判断したからだ。正直な忠誠心という言葉は非常に面倒な会話を助け、彼が期待していることを明らかにした。

 夕食中、大統領は1月6日に私がブリーフィングした辛い話題に戻り、それらに関して嫌悪感を表明した。彼は、それが起こらなかったことを証明すべく、その事件を調査する命令を私に出すことを検討していると述べた。調査している問題に関して、彼が「物語」を作り出すかもしれないので、私は、注意深く考えなければならないと答えた。それに関して、否定的な内容を証明するのは非常に困難でした。彼はこの問題について考えており、私にも考えるようにと言った。

(略)

大統領「フリンはいい奴だ」

2月14日:オーバルオフィスミーティング

※テロ対策のブリーフィング後の会話

(略)

 時計の音とともにドアが閉まり、部屋には我々だけしかいない。大統領は「マイク・フリンについて話したい」と言って話を始めた。フリン氏は前日に辞任した。大統領は、フリン氏はロシア人と何も間違ったことを話していないと言ったが、彼が副大統領を欺いたために彼を辞めさせなければならなかった。彼はフリン氏には他の懸念があったことも付け加えた。

 大統領はその後、分けられた情報に関する漏洩の問題について、長く話していた。そこれは私も共有していた懸念である。彼が数分間、情報漏洩について話すと、ラインス・プリーバス氏がドアのそばにある時計に手を伸ばした。すると、私は彼の後ろに待機している人々のグループを見ることができました。大統領はドアを閉めるために彼に手をふり、すぐになされる(「終わる」の意?)と言った。ドアが閉まった。

 大統領はフリン氏の話題に戻り、「彼は良い男だ。多くの仕事をした」と言った。彼は、フリン氏は副大統領をミスリードしたが、ロシア人との電話で何も間違ったことをしなかったと繰り返す。彼は次のように言った。

「あなたがこれをやりすごし、フリン氏を放っておく方法をはっきりと見つけることを望んでいる。彼はいい奴だ。あなたがやり過ごせることを希望する」。

 私も「彼は良いやつだ」と答えた(実際、フリン氏は国防情報局長官だったので、FBIのチームで働くにあたり、彼とのやりとりの経験があった)。

 大統領は情報漏洩の問題に話題を戻した。私は立ち上がり、ドアから出て、プリーバス氏と副大統領や、そこで待っている大勢の人々を通り抜けた。

(略)

「国のためのディール(取引)が妨害されている」

3月30日の電話

 3月30日の朝、大統領は私をFBIに呼びました。彼はロシアの調査を「雲」になぞらえた。それが国のために行動する能力を損なうからだ。彼は、自分はロシアとは関係がなく、ロシアの娼婦とも無関係だと述べた。ロシアでは活動が全て記録されていると仮定して動いていたという。彼は私たちが "雲を払う"ためにできることは何かを尋ねた。私は、可能な限り迅速に問題を調査していると答えた。もし何も見つからなければ、それが最良の成果だった 。彼は同意し、このため、この問題を再度、強調した。

 その後、大統領は、前週にロシアに関する議会の聴聞会が行われた理由を尋ねた。これに関しては、司法省がロシアがトランプ氏の選挙運動と協調していた可能性についての調査を支持したことを確認しました。私は議会の双方の指導者からの情報を求めて説明し、グラッセリー上院議員は捜査について詳しく説明するまで、副検事総長の確認を待っていたとも述べた。私は議会の指導者に、調査対象の個人と議会の指導者に、私たちが個人的にトランプ大統領を捜査していないと話したことについて説明した。私は以前に彼に言った。彼は繰り返し「我々はその事実を公にする必要がある」と私に語った。

(略)

 大統領は、何か間違ったことをした「サテライト(衛星)」の同僚がいたら、それを調べてよいと思うと続けた。しかし、我々は、間違ったことをしていない者を調査しようとは思っていない。そういう者を捜査していない。

 FBI副長官のアンドリュー・マケイブ氏に話題を変え、彼は「McCabe事件」を提起していないと述べた。私が、マクアルフィー氏はクリントン氏に近いとしても敬意を表していると述べたからだ。私には、なぜ大統領がこれを持ち出したのかが分からなかったが、私はマケイブ氏が名誉ある人だと繰り返した。

 彼は「雲」が国のためのディール(取引)を妨害していることを強調し、彼が調査されないようにする手立てを私が見つけることを希望しました。私は、捜査の仕事はできるだけ短期化できると述べた。

(※いま一つ、訳に自信が持てないので、ここは原文を併記)

He finished by stressing “the cloud” that was interfering with his ability to make deals for the country and said he hoped I could find a way to get out that he wasn’t being investigated. I told him I would see what we could do, and that we would do our investigative work well and as quickly as we could.

(略)

4月11日の電話

 4月11日の朝、大統領は私に電話をした。その内容は、私が彼の要求について何をしたか。また、彼が調査下に置かれないよう、私が道を開いたかだった。私は彼の要請を副長官に任せたと答えたが、私は副長官から返事を聞いていなかった。彼は、「雲」が自分の仕事を邪魔していると述べた。彼は人々が副長官を助けるようになると言った。

 私は彼の要求が処理されるべきだと言った。私は、大統領法律顧問は司法省の指導者たち(※伝統的なチャネルと評されている)長官に連絡すべきだと述べた。

 彼は 「私はあなたに非常に誠実だった。とても誠実だった。あなたが知っていることを共有している」と述べた。私は彼が『そのこと』の意味を返えず、尋ねなかった。

 私はそれを処理する方法は大統領法律顧問が司法長官に呼びかけることだと述べた。彼はそれを行うと述べ、その電話が終わったことを告げた。これが私とトランプ大統領とが話した最後の会話だった。

 

※11日冒頭のくだりも、いま一つ和訳に自信がないので、原文を併記しておきます。

 On the morning of April 11, the President called me and asked what I had done about his request that I “get out” that he is not personally under investigation. I replied that I had passed his request to the Acting Deputy Attorney General, but I had not heard back. He replied that “the cloud” was getting in the way of his ability to do his job. He said that perhaps he would have his people reach out to the Acting Deputy Attorney General.