トランプ政権と日本・アジア 2017

米国株や為替に影響する時事問題を中心に政治動向をウォッチ。今さら聞けない常識も再確認。

これでニュースがよくわかる? 2016年の政治日程(9月~12月)

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(出典:WIKIパブリックドメイン画像)

 2016年の出来事を振り返ると、1月には北朝鮮の核実験があり、4月にはパナマ文書公開を巡る大騒ぎ、そして6月にはEU離脱の国民投票がありました。

 7月には参院選での自民党大勝、マスゾエ知事の辞職を受けた東京都知事選が行われ、小池都知事が当選しています。8月にはリオオリンピック、天皇陛下の生前退位表明等、いろいろな事件が起きています。

 ここで、一度、本年の出来事を振返ってみましょう。

2016年の政治・経済の重大事件を振り返る

  • 1月6日:北朝鮮の核実験(水爆ではなく、ブースト型原爆らしい)
  • 1月16日:台湾で民進党の蔡英文氏が総統選に当選
  • 1月下旬:マイナス金利を日銀が導入
  • 2月7日 :北朝鮮がミサイル発射(「人工衛星」)
  • 2月12日:ローマ法王とロシア正教会総主教が千年ぶりに会談(←仲悪すぎ)
  • 3月26日:北海道新幹線が開通
  • 4月13日:韓国総選挙。与党のセヌリ党が敗北。
  • 4月16日:熊本地震
  • 4月~:パナマ文書公開を巡って大騒動
  • 5月9日:フィリピン大統領選。ドゥテルテ氏当選
  • 5月20日:蔡英文氏が中華民国総統になる。
  • 5月27日:オバマ大統領の広島訪問
  • 6月9日:尖閣沖接続水域に中国軍艦が初侵入。
  • 6月12日:アメリカでフロリダ銃乱射事件が起きる
  • 6月21日:舛添都知事辞職
  • 6月23日:EU離脱の国民投票(翌日にキャメロン首相退陣)
  • 6月26日:新パナマ運河開通(拡張工事済み)。
  • 7月1日:バングラデシュテロ
  • 7月10日:参院選で自公政権が勝利
  • 7月12日:国際仲裁裁判で中国の主張が国際法違反と見なされる
  • 7月13日:イギリスでテリーザ・メイ内閣が発足
  • 7月15日:トルコでクーデター未遂
  • 7月26日:相模原障害者施設殺傷事件
  • 8月1日:小池都知事当選
  • 8月5日:リオ五輪開幕(21日閉幕)
  • 8月8日:今上天皇が生前退位を表明
  • 9月4日: 香港で第六回立法会議員総選挙。
  • 9月7日:リオでパラリンピック開幕
  • 9月9日:北朝鮮核実験

 2016年も残り4か月です。この4か月の間、日本と世界の政治に関して、どんなスケジュールが組まれているのでしょうか。

 ビジネスでも投資でも、こうした世界のトレンドの影響を避けることはできません。「先んずれば人を制す」という言葉がありますが、あらかじめ知っておけば得られる利益と避けられる損害がありますので、残り4カ月を有意義に使うために、まずは2016年の政治日程を整理してみました。 

2016年の政治・経済日程(日本、アメリカ、世界編)

①日本の政治日程

  • 9月15日:民進党代表選(臨時党大会で決定)
  • 9月16日:普天間基地移設を巡る沖縄知事の違法確認訴訟判決
  • 9月26日:臨時国会召集日(12月上旬まで開催)
  • 10月16日:新潟県知事選投票日
  • 10月23日:富山県/岡山県知事選投票日
  • 10月23日:衆院補欠選(東京10区/福岡6区)投票日
  • 12月8日:栃木県知事選投票日
  • 12月15日:プーチン大統領訪日(山口県)
  • 12月26日:安倍首相ハワイ訪問

  日本の政治日程の中に組み込まれた重要行事としてプーチン訪日があります。

 北方領土交渉が進展するどうかが注目されていますが、日露経済協力がロシア側の「食い逃げ」で終わる危険性もあるので、11月のAPEC首脳会談と12月のプーチン訪日時で、ロシア側からどんな「本音」が出るのかが注目されています。

 普天間基地移設問題は参院選終了に伴い、和解ムードから一転し、移設進行に向けた政権側の攻勢が本格化するでしょう。

 東京の築地市場移転は新知事の方針に伴い、行方が不透明になっています。

②日本の経済日程

  • 9月13日:法人企業景気予測調査(7-9月期)
  • 9月中旬:GDP二次速報(4-6月期)
  • 9月20日:金融政策決定会合 ⇒21日まで
  • 10月初旬:日銀短観(9月調査)
  • 10月31日:金融政策決定会合 ⇒11月1日まで
  • 11月1日:日銀経済・物価情勢の展望
  • 11月中旬:GDP一次速報(7ー9月期)
  • 12月中旬:GDP二次速報(7-9月期)
  • 12月中旬:日銀短観(11月調査)
  • 12月19日:金融政策決定会合 ⇒20日まで
  • 12月:2017年度予算政府案閣議決定⇒翌年1月以降に国会審議

  秋口以降、経済統計がたくさん発表されますが、悪い数字が勢ぞろいした場合、日銀が金融政策で大きな一手を打ってくる可能性が高まります。そして、臨時国会が始まるので、各省から出そろった概算請求の中身も踏まえ、経済政策の議論が各紙で報道されるようになります。

 筆者が注目しているのは、地震と台風で拡大した農産物の被害(累計2000億円以上)への政府の対策です(今のところ、損害保障の範囲拡大あたりが着地点と見られているようですが)。

③アメリカの政治日程

  • 9月26日:大統領選候補者討論会(第一回)
  • 9月30日:2017年度予算成立期限
  • 10月4日:副大統領候補討論会
  • 10月9日:大統領候補討論会(第二回)
  • 10月19日:大統領候補討論会(第三回)
  • 11月8日:大統領選投票日

  世界のナンバーワン国家のアメリカで誰が大統領になるのか。ヒラリーVSトランプは稀に見る不人気候補同士の戦いです。

 オバマ大統領は任期最後の一年なので、自分のレガシーづくりのために核兵器先制不使用を打ち出そうとしたのですが、見事に金正雲にしてやられました。「そんな甘いことを言うから北朝鮮がつけあがるのだ」という見方もできるでしょう。

 政権移行が近づいているわけですが、任期最後の一年のレームダックの時期を狙って中国が南シナ海や東シナ海で活動を活発化させる可能性も懸念されています。 

④アメリカの経済日程

  • 9月20日:FOMC(連邦公開市場委員会)※ここで金融政策を決定 ⇒21日まで
  • 9月30日:2017年度予算成立期限
  • 10月7日:雇用統計・失業率(9月)
  • 10月7日:IMF・世界銀行年次総会 ⇒9日まで
  • 10月下旬:GDP速報値(7ー9月期)
  • 11月1日:FOMC(連邦公開市場委員会)⇒2日まで
  • 11月4日:雇用統計・失業率(10月)
  • 12月2日:雇用統計・失業率(11月)
  • 12月13日:FOMC(連邦公開市場委員会)⇒14日まで

  アメリカ経済に関しては、FRBが利上げをするのかどうかが見所です。ワイオミング州のジャクソンホールでの経済シンポジウムで、イェレンFRB議長が連銀の政策目標が達成されつつあると述べたので、9月の利上げに関する様々な臆測が飛び交っているわけです。

 金融緩和はアベノミクスの「売り」でしたが、円安の副作用や米国からの「為替操作」という、いわれなき批判(サブプライム危機以降、金融緩和をやりまくり、円高ドル安にした米国がなぜ日本にそんなことを言えるのでしょう)のために、緩和がしづらくなっているので、理屈上はドル高円安につながる利上げをアメリカがやること自体は、日本にとって悪い話ではないのかもしれません。

⑤世界の政治・経済日程

  • 9月13日:国連総会(ニューヨーク)⇒20日まで
  • 9月18日:ロシア下院選挙
  • 10月中:中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議
  • 10月2日:ハンガリー国民投票(EUの移民割当ての賛否を問う)
  • 10月3日:WTO一般理事会(ジュネーブ)⇒4日まで
  • 10月7日:IMF・世界銀行年次総会(ワシントン)⇒10月9日まで
  • 10月~11月:イタリアで憲法改正(上院権限縮小等)の国民投票
  • 10月20日:中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議 ⇒23日
  • 10月20日:ECB理事会(ここでEUの金融政策を決定)
  • 11月7日:COP22 第22回国連気候変動枠組み条約締約国会議 ⇒18日まで
  • 11月17日:APEC閣僚会合(リマ)⇒18日まで
  • 11月19日:APEC首脳会議(リマ)⇒20日まで ※安倍・プーチン会談あり
  • 11月~12月:タイ総選挙
  • 12月8日:ECB理事会
  • 12月:中国にて中央経済工作会議が開催される   

 イギリスのEU離脱に関連して、首相の信任投票でもあるイタリア国民投票やハンガリーの国民投票も注目されています。

 国連総会は各国の政治的主張が展開される場なので、日本としては中国の対日批判などに警戒しなければいけません。

 GDPの大きさから言えば、日米以外の世界の動きで注目すべきなのはEUと中国です。ECBで決まる金融政策がEUに活気を与えられるかどうか。また、中国は投資依存型の経済成長から脱却し、消費を活性化できるのかどうか。後者の路線変更は難しそうですが、このあたりが見どころだと思います。COP22で決まるCO2排出規制は、日本はもう十分にやっているので、新興国にも頑張ってほしいものです。